脳卒中コースⅢ(見当識障害・歩行障害編)

コース概要

このコースは、「見当識障害・歩行障害」が主訴の場合の、脳卒中と脳卒中周辺疾患(脳卒中の診断において、脳卒中とよく似た症状を呈するため脳卒中との鑑別が必要な疾患群)との鑑別法・診断法を学ぶコースです。脳卒中とは脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、3疾患の総称です。また、脳卒中周辺疾患とは、低血糖、てんかん、薬物中毒、脱水症・感染症(肺炎、尿路感染症など)、髄膜炎・脳炎、慢性硬膜下血腫、代謝性脳症(電解質血糖異常、アルコール依存症)、肝性脳症、高血圧性脳症、末梢性めまい症、機能性頭痛などをさします。脳卒中の主訴には片麻痺、四肢麻痺、言語障害、意識障害、見当識障害、歩行障害、めまい、頭痛などがありますが、頻度順に上位3つは、①片麻痺、②言語障害、③意識障害です。このコースでは、脳卒中の主訴としては比較的頻度が低い、見当識障害、歩行障害(動けない)の場合の脳卒中と脳卒中周辺疾患の鑑別法・診断法を学びます。これらの疾患の病態生理と鑑別法・診断法を学ぶことで、これらの疾患に対して臨床現場で直ぐに活用できる能力を身につけることを目的としたコースです。

見当識障害は症状も病態も意識障害とよく似ていますがやはり違います。見当識障害が主訴の場合の鑑別診断は、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、髄膜炎・脳炎、慢性硬膜下血腫、アルコール依存症、低/高血糖、低/高ナトリウム血症、肝性脳症などとなります。次に、歩行障害ですが、わかりやすく言うと「動けない、起き上がれない」で来院する場合が一般的です。臨床現場では珍しくありません。この場合はまず、①麻痺によって動けないのか、②失調症(協調運動障害)によって動けないのか、③全身倦怠、全身脱力によってうごけないのか、の3病態に分ける必要があります。それぞれで病態での鑑別診断は違いますので、3病態のうちどれであるかが分かった時点でそれぞれの鑑別診断から原因疾患を考えていきます。これら2主訴の鑑別診断を踏まえて、主訴⇒鑑別診断⇒原因診断という診断法を学びます。

コースの進行方式は、①総論(脳卒中の概念、ERでの脳卒中診断法・脳卒中周辺疾患との鑑別法、意識障害・見当識障害・歩行障害の原因診断法)の講義、②実際の症例(ERシナリオ)を使い模擬診療実践(実技)の2部構成で行い、後者(模擬診療実践)が主になります。実際の症例(ERシナリオ)を使った模擬診療実践では、まず模擬診療(実技)をしていただき、その後、症例ごとに各病態の診療マニュアルのまとめを講義(実践的まとめ)していきます。

この方法を用いることで臨床(救急)現場に近い感覚で症例を実践でき、脳卒中、及び脳卒中周辺疾患に対する臨床(救急)現場での初期診療(診断から初期治療まで)マニュアルをより実践的に理解できます。

このコースは、ACLSコースやACLS-EPコースを受講するためには有益と思われますが、ACLSコースやACLS-EPコースの受講に必須ではありません。希望者のみの自由参加コースですので、認定証は発行されません。

コース内容
1.脳梗塞総論
1)脳卒中の概念
2)脳卒中と脳卒中周辺疾患の鑑別法・診断法
3)見当識障害・歩行障害の原因診断法

2.見当識障害・歩行障害(動けない)の原因症例とまとめ
1)脳梗塞
2)脳出血
3)くも膜下出血
4)髄膜炎・脳炎
5)アルコール依存症
6)電解質異常
7)慢性硬膜下血腫
8)肝性脳症

受講条件、コース時間、受講料
受講条件
どなたでも受講できます
コース時間
約4時間
受講料
初回のみ7,000円、2回目以降は無料で何度でも受講可能です。
講師
  1. 河野 寛幸(こうの ひろゆき)
  2. 福岡博多トレーニングセンター理事長
  3. 日本救急医学会専門医、日本脳神経外科学会専門医、臨床研修指導医
評価と認定

希望者だけの自由参加コースのため、認定証はありません。

使用テキスト

コース当日に、このコースのための「コース資料」を受付にて配布いたします。

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