心電図セミナーコースⅡ(ST-T変化編)

コース概要

心電図波形の読み方とその波形機序を学ぶコースの第2部(ST-T変化編)です。
具体的には、ST-T変化(ST上昇、ST低下、陰性T)の心電図波形の読み方とその波形機序を学び、ST-T変化に関与するST上昇型心筋梗塞(STEMI)、非ST上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS)、重症胸部大動脈解離(破裂)、肺塞栓症、重症心不全、心筋炎、たこつぼ型心筋症、ストレス性心筋症などの診断を行うことを目的としたコースです。

診断のためのキーワードは、①ST上昇型心筋梗塞(STEMI)、②カブレラ配列(変法)、③対側性変化(ミラーイメージ)、④Ⅲ・Ⅱ比(Ⅱ・Ⅲ・aVFのST変化比)、⑤aVR(-aVR)のST-T変化ですが、これらのキーワードの意味をわかりやすく説明し、ドリル形式で読影練習することで理解できるように配慮しております。

ST-T変化の基本はST上昇ですが、ST上昇がどの誘導でみられるかを理解することでST上昇型心筋梗塞、心筋炎、たこつぼ型心筋症の診断が可能になります。特にST上昇型心筋梗塞の診断では、主要4血管別(右冠動脈領域、左前下行枝領域、左回旋枝領域、左主幹枝領域)に臨床現場(救急現場)で重要なパターンを整理して説明・練習します。

ST低下・陰性Tとは、V4~V6を中心にST低下、V3~V6を中心に陰性T、及び右心負荷(Ⅲ、及びV1~V4での陰性T:肺塞栓症)がみられる場合をさします。このパターンの機序を理解することで、その原因疾患である、非ST上昇型急性冠症候群、重症胸部大動脈解離(破裂)、肺塞栓症、重症心不全、ストレス性心筋症などの診断が可能になります。臨床現場(救急現場)で重要なパターンを整理して説明・練習します。

コースの進行方式は講義方式ではなく、実際の12誘導心電図を使い、読影練習を中心としたドリル形式の実践的なコースです。臨床現場で直ぐに活用できることを目的として、読み方の手順(アルゴリズム)を実際の心電図をもとに何回も練習することで臨床能力を高めることができるようにしております。臨床現場(救急現場)で遭遇するほとんどのST-T変化の波形(12誘導心電図)を経験することができます。

このコースは、ACLSコースやACLS-EPコースを受講するためには有益と思われますが、ACLSコースやACLS-EPコースの受講に必須ではありません。希望者のみの自由参加コースですので、認定証は発行されません。

コース内容
1.ST-T変化の基本的な考え方と全体像
1)ST-T変化(ST上昇、ST低下、陰性T)読影の対象疾患と臨床的意味を説明します。
2)主要4血管(右冠動脈領域、左前下行枝領域、左回旋枝領域、左主幹枝領域)とST-T変化の関係を説明します。
3)ST-T変化のキーワードである、①ST上昇型心筋梗塞(STEMI)、②カブレラ配列(変法)、③対側性変化(ミラーイメージ)、④Ⅲ・Ⅱ比(Ⅱ・Ⅲ・aVFのST変化比)、⑤aVR(-aVR)のST-T変化、の全体像を説明します。

2.右冠動脈領域のST上昇型心筋梗塞(STEMI)
右冠動脈領域のST上昇型心筋梗塞(STEMI)を5つのパターン(下壁遠位、下壁近位、下壁・側壁、下壁・右室、右冠動脈起始部病変)に分類して機序の理解と波形の読み方をドリル形式で読影練習します。

3.左前下行枝領域のST上昇型心筋梗塞(STEMI)
左前下行枝領域のST上昇型心筋梗塞(STEMI)を4つのパターン(前壁遠位、前壁近位、広範囲前壁、左前下行枝起始部病変)に分類して機序の理解と波形の読み方をドリル形式で読影練習します。

4.左回旋枝領域のST上昇型心筋梗塞(STEMI)
左回旋枝領域のST上昇型心筋梗塞(STEMI)を4つのパターン(側壁、高位側壁、後壁、下壁)に分類して機序の理解と波形の読み方をドリル形式で読影練習します。

5.ST上昇型心筋梗塞(STEMI)以外のST上昇疾患(心筋炎、たこつぼ型心筋症)
ST上昇型心筋梗塞(STEMI)以外のST上昇疾患とは、心筋炎と心筋症(たこつぼ型心筋症、ストレス性心筋症など)ですが、中でもST上昇型心筋梗塞(STEMI)との鑑別が難しい心筋炎とたこつぼ型心筋症について機序の理解と波形の読み方をドリル形式で読影練習します。

6.左主幹枝・及びその周辺領域病変の急性冠症候群
左主幹枝・及びその周辺領域の病変は急性冠症候群で最も重篤です。これらは基本的にaVRでのSTが上昇します。その機序の理解と波形の読み方をドリル形式で読影練習します。

7.ST低下疾患、陰性T疾患、肺塞栓症
ST低下疾患とはV4~V6を中心にST低下がみられる原因疾患、陰性T疾患とはV3~V6を中心に陰性Tがみられる原因疾患です。具体的には、非ST上昇型急性冠症候群、重症胸部大動脈解離(破裂)、肺塞栓症、重症心不全、ストレス性心筋症などです。これらに右心負荷(Ⅲ、及びV1~V4での陰性T)がみられる肺塞栓症も加えて機序の理解と波形の読み方をドリル形式で読影練習します。

受講条件、コース時間、受講料
受講条件
どなたでも受講できます
コース時間
約4時間(午前の場合と午後の場合があります)
受講料
初回のみ6,000円、2回目以降は無料で何度でも受講可能です。
講師
  1. 河野 寛幸(こうの ひろゆき)
  2. 福岡博多トレーニングセンター理事長
  3. 日本救急医学会専門医、日本脳神経外科学会専門医、臨床研修指導医
評価と認定

希望者だけの自由参加コースのため、認定証はありません。

使用テキスト

コース当日に、このコースのための「コース資料」を受付にて配布いたします。

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