心血管系疾患コースⅢ(不整脈編)

コース概要

心血管系疾患コース(全4コース:Ⅰ~Ⅳ)は、心血管系疾患において救急現場で重要な7疾患(急性冠症候群、胸部大動脈解離、肺塞栓症、不整脈、心不全、心筋炎、たこつぼ症候群)の 病態と初期診療の考え方を学ぶコースです。心血管系疾患コースⅢは、不整脈の病態生理と初期診療(原因疾患診断法と初期治療)の考え方を学び、 臨床現場で直ぐに活用できる能力を身につけることを目的としたコースです。

不整脈は心拍数により、大きく①徐脈(心拍数<60回/分)と②頻拍(心拍数>100回/分)に分類されます。徐脈の中で臨床的に重要な病態は症候性徐脈(ショック+心拍数<50回/分)で、 症候性徐脈の原因として重要な疾患は、心筋梗塞(右室梗塞)、高・低カリウム血症、洞機能不全症候群などです。 また、頻拍の中で臨床的に重要な病態は不安定な頻拍(ショック+心拍数>150回/分)と安定した頻拍ですが、不安定な頻拍として重要な波形は心室頻拍(VT)で、 安定した頻拍として重要な波形は心房細動(AF)、発作性上室性頻拍(PSVT)、心房頻拍(AT)、心房粗動(AFL)です。これらの病態、波形・原因疾患の診断、初期治療について学びます。

コースの進行方式は、①総論(不整脈の概念、心電図での不整脈の読み方、各不整脈の診断法と初期治療)の講義、②実際の症例(ERシナリオ)を使い模擬診療実践(実技)の2部構成で行い、 後者(模擬診療実践)が主になります。実際の症例(ERシナリオ)を使った模擬診療実践では、まず模擬診療(実技)をしていただき、その後、症例ごとに各病態の診療マニュアルの まとめを講義(実践的まとめ)していきます。

この方法を用いることで臨床(救急)現場に近い感覚で症例を実践でき、不整脈に対する臨床(救急)現場での初期診療(診断から初期治療まで)マニュアルをより実践的に理解できます。

このコースは、ACLSコースやACLS-EPコースを受講するためには有益と思われますが、ACLSコースやACLS-EPコースの受講に必須ではありません。希望者のみの自由参加コースですので、認定証は発行されません。

コース内容
1.不整脈総論
1)不整脈の概念
2)心電図での不整脈の読み方
3)不整脈の診断法と初期治療

2.不整脈の症例とまとめ(実技、まとめの講義)
1)症候性徐脈、右室(下壁・右室)梗塞の診断と治療
2)症候性徐脈、洞機能不全症候群の診断と治療
3)症候性徐脈、高カリウム血症の診断と治療
4)心房細動の診断と治療
5)発作性上室性頻拍の診断と治療
6)心房粗動の診断と治療
7)心室頻拍の診断と治療、及びその原因疾患

受講条件、コース時間、受講料
受講条件
どなたでも受講できます
コース時間
約4時間
受講料
初回のみ7,700円、2回目以降は無料で何度でも受講可能です。
講師
  1. 河野 寛幸(こうの ひろゆき)
  2. 福岡博多トレーニングセンター理事長
  3. 日本救急医学会専門医、日本脳神経外科学会専門医、臨床研修指導医
評価と認定

希望者だけの自由参加コースのため、認定証はありません。

使用テキスト

コース当日に、このコースのための「コース資料」を受付にて配布いたします。

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