コース概要
このコースは、バイタルサインの概念と臨床(救急)現場での活用法を学ぶコース・そのⅣ(バイタルサインコースⅣ:失神編)、失神の病態と初期診療の考え方を学ぶコースです。
臨床現場で最も重篤な病態は心肺停止(意識なし、呼吸なし、循環なし)で、2番目に重篤な病態が呼吸停止(意識なし、呼吸なし、循環あり)です。心肺停止と呼吸停止はACLSコースのメインテーマですので詳細はACLSコースをご参照ください。
次のレベル、つまり3番目から6番目に重篤な病態がバイタルサイン異常病態で、3番目が「ショック(全身循環不全)」、4番目が「呼吸不全」、5番目が「意識障害」、6番目が「失神(脳循環不全)」となります。これら4つの病態をバイタルサインコースⅠ~Ⅳ(Ⅰ:ショック編、Ⅱ:呼吸不全編、Ⅲ:意識障害編、Ⅳ:失神編)に分けて、4病態についてそれぞれ別のコースとしてコース開催を行います。このコースは、バイタルサインコースⅣ(失神編)です。
具体的には、心原性失神(アダムス・ストークス症候群など)、循環血液量減少性失神(消化管出血、脱水症)、神経調節性失神(血管迷走神経性失神、状況失神)、脳血管障害性失神(くも膜下出血など)の病態生理と初期診療(原因疾患診断法と初期治療)の考え方を学び、失神に対して臨床現場で直ぐに活用できる能力を身につけることを目的としたコースです。
コースの進行方式は、①総論(バイタルサインの概要、失神の病態・重篤度評価法・原因疾患診断法)の講義、②実際の症例(ERシナリオ)を使い模擬診療実践(実技)の2部構成で行い、後者(模擬診療実践)が主になります。実際の症例(ERシナリオ)を使った模擬診療実践では、まず模擬診療(実技)をしていただき、その後、症例ごとに各病態の診療マニュアルのまとめ(実践的まとめ)を行います。
この方法を用いることで臨床(救急)現場に近い感覚で症例を実践でき、失神に対する臨床(救急)現場での初期診療(診断から初期治療まで)マニュアルをより実践的に理解できます。
このコースは、ACLSコースやACLS-EPコースを受講するためには有益と思われますが、ACLSコースやACLS-EPコースの受講に必須ではありません。希望者のみの自由参加コースですので、認定証は発行されません。
コース内容
1. | 失神総論 |
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1) | バイタルサインの概要 |
2) | 失神の病態・重篤度評価法・原因疾患診断法 |
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2. | 心原性失神の症例とまとめ |
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アダムス・ストークス症候群、急性冠症候群、胸部大動脈解離など |
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3. | 循環血液量減少性失神の症例とまとめ |
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4. | 神経調節性失神の症例とまとめ |
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血管迷走神経性失神、状況失神(排便失神、咳嗽失神)
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5. | 脳血管障害性失神の症例とまとめ |
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くも膜下出血、椎骨脳底動脈循環不全
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受講条件、コース時間、受講料
受講条件 |
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どなたでも受講できます
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コース時間 |
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約4時間
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受講料 |
| 初回のみ7,700円、2回目以降は無料で何度でも受講可能です。 |
講師
- 河野 寛幸(こうの ひろゆき)
- 福岡博多トレーニングセンター理事長
- 日本救急医学会専門医、日本脳神経外科学会専門医、臨床研修指導医
評価と認定
希望者だけの自由参加コースのため、認定証はありません。
使用テキスト
コース当日に、このコースのための「コース資料」を受付にて配布いたします。